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2004年7月の20件の記事

2004-07-31 有気音・無気音

「デンさんの広東語相談室」の「テープ3百回」に影響を受けてNHKラジオ中国語講座のCDを何度も聞いている。

デンさんは言う。

また、発音を、これは第何声だとか、これは有気音だとか、理屈で頭に入れておいてから聞かないと、聞こえてくる音を日本語にひきつけて聞いてしまうため、実際に聞こえているのは日本語の発音になってしまいます。

上記を意識して何度も注意深く聞くと、ときどきいままで気づかなかったことがわかってくる。
今週は有気音・無気音について少しわかってきた。

中国人にとって日本語の濁音・半濁音の区別がとても難しいという。CDを注意深く聞くと、たしかに ba は「バ」ではない。かといって「パ」でもない。その中間のような音だ(中間でもないのだろうが)。

日本語の「バ」と絶対に言わないつもりで ba と言う練習をしたら、だんだんさまになってきた。 ba と pa との相違は息だけ、という感覚がわかってくる。

私にとっては b の練習は簡単だった。j や zh の場合にはけっこう息が出る気がする。

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2004-07-27 音楽も

サントリー烏龍茶の宣伝に使った音楽をまとめたCD"Chai"を購入。参加している音楽家の人気がとても高いのが気になったから。

「100万人の中国語」では、初学者は「歌を使うのは少し待ちましょう」と主張している。声調言語だから音楽による制約が初心者のためにならないと判断したのだろう。私も賛成するところだ。

この録音で聞く中国語はとてもやわらかい。教材で聞く迫力のある言葉と別のようだ。

スタジオ録音で十分に作り込んであるので、携帯CD再生機で聞いてもなかなかの音だ。仕事の帰りに大いに楽しんできた。

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2004-07-26 負荷が少ないか

NHKラジオ中国語講座入門編も今月最後の課になった。いつものようにまずピンインで書き取っていく。誤りは1か所だった。前回の誤りと共通点があるので、意識してさらっておく。

この課はいままでで一番楽に感じる。音の組み合わせが難しくないようだ。あるいは聞いているこちらの慣れのためだとうれしいのだが。

CDウォークマンの充電電池がようやく空になった。購入時の初回充電から3週間、おそらく40時間ほどは動いていた。公称連続110時間だそうだが、頭出しを頻繁にするので消費電力が多いのだろう。立派な運転時間だ。

学習を始めるまでは毎月のテキスト・CDに追われることを心配していたが、現在のところ日程にはやや余裕を感じる。他の教材も使ってもっと負荷をかけても良いのかもしれないが、しばらくはこの調子で進みたい。多くを詰め込まないためか、以前に習ったところを忘れているということがないのだ。入門編を終えて中国語初歩の「核」ができたら大いに力を入れることにしよう。

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対日漢語語音教程(1)

発声器官や日中の発音相違にかなりの紙数を使っている。

○日本語では何か1つの音を出すと、その次の音の高さが第1音と必ず異なる。
このように書かれると「なるほど」と思う。南関東では「雨」は高→低だし、「電車」は中→高→高かな。

日本語に高低アクセントがあるのは知っていたが、「第1音とその次とは必ず違う」と意識したことはなかった。

そういえば「星期一」xing qi yi をすべて一声で発音するのに違和感を感じたものだ。

私の場合「一声→四声」や「二声→一声」などが学習を始めた頃心もとなかった。その原因が少しわかった気がする。

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中国発日本人用の発音教材

中国語言文化大学(外国人に中国語を教える専門大学・北京)編集のテキストが数多くある。その中で気になったのが「対日漢語語音教程」(続三義 編)だ。※テキストのみ、テープのみの販売もある。※リンク先の商店と私とは利害関係にない。

テキストというよりは研究論文といった編集で、編著者の主張が明確で日本の入門用図書に書かれていないことにも多く紙面を使っている。

日本の教育者もこうした研究の成果はよく知っているのだろうが、初心者を混乱させるので伝えたくても伝えられないのだろう。残念なのは初級以上の学習教材市場が小さいためか、こうした研究の成果が日本語でなかなか出版されないことだ。

この「対日漢語語音教程」は中国語・日本語併記という画期的な発音研究書だ。中国語言文化大学の外国人学生でいちばん多いのが日本人(「お得意様」?)だからこそ日の目を見たのだろう。日本語を話す学習者にとって難しい点に特に力点をおいて解説している。

編者の続三義は著名な教育者であるようだ。

この参考書は独学では使いにくいが、内容をこれから折に触れてこの blog で紹介していこうと思う。

北京語言文化大学サイト(中国語 簡体字)


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2004-07-24 規則正しく

NHKラジオ講座の進み具合に合わせて学習が進むようになった。通勤時のCDウォークマンが期待以上に役立っている。

●土曜または日曜(どちらか一方はなるべく休み)
新しい単元を聞き、まずピンインで書き取る。答え合わせをしてから繰り返し聞き、リピートが確実になるまで練習。ロールプレイはまだ自信がない状態。

●月〜金
通勤電車で何度も聞く。「今日の表現」だけではなく、毎日その週の課題・課題リピート・課題ロールプレイも練習する(声に出さずに言う)。帰宅後はなかなか練習ができないし、歩いているときに思わず口に出して言うと「ヘンなおじさん」になってしまうのがつらいところだ。

正しい発音がわかっていれば電車の中で頭の中で繰り返しても十分練習になる。ひっかかるところは楽器の練習を応用して切り崩す。

例1 Zai4 zher4 zhao4 zhang1 xiang4
例2 Qing3 ren2 bang1 women en4 yi2 xia4 ba
zh と x と、 n と ng とが交代してけっこう難しい。

対策1 後ろから練習
最後の1語を発音する。次は最後の2語。こうして最後に全文を言う。

対策2 前から練習
1語目+2語目、3語目+4語目、…と練習し、次に1語目、2語目+3語目、4語目+5語目、…と練習。最後に全文を言う。

まだまだいろいろと練習方法を考えることができるはず。

何度も練習するとどこかの時点で「すっ」と楽になり、間違えなくなる。人間は柔軟だ。

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2004-07-18 年間購読の怪

NHKのテキスト・CDを書店で毎月買うよりは年間購読で届けてもらったほうが便利だろうとNHK出版のサイトで申し込もうとした。

今からだと9月号(8月18日発売)から7ヶ月分になる。申し込みの画面に必要事項を入力しながら、年間購読するとどのくらいの割引率があるかと思って Windows に付属の電卓を出して計算してみた。

書店単価×回数よりも高い。そんなはずはないだろうと思い、年間購読価格表に戻って確かめた。どうも送料を含めて書店売りよりも高く設定しているようだ。

年間購読にすれば数割の値引きがある経験しかしていないので(ニュース週刊誌)、これには正直なところちょっと驚いた。届けてくれるのはありがたいが、数ヶ月分の購読料を確実に支払う客に対する扱いとしては少々納得できない。幸い書店で買うのもそんなに手間ではないので、定期購読の申し込みはしないことにした。

おそらく年間購読の申し込みがあっても書店に置かずに済むというわけではないから、送料と手間賃を回収しなければいけないというのが売り手の理屈なのだろう。

買い手の考えはそうではない。年度の途中で買わなくなる人も多いはずだが、前金で数ヶ月分確実に払おうというのだ。書店からの返品も減らせるはずだ。割引は当然だ。

年間購読者が増えると困る事情が何かあるのだろう。ただ、熱心な学習者の助けになっていないことをNHK出版は考えに入れたほうがいい。

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論を張るサイト

主張のはっきりした広東語の学習サイトを見つけた。

広東語学習者の間ではかなり知られているようだ。

学習の方法についての記事はなかなか読みごたえがある。特に関心を持ったのは以下の論点だ。

発音にしても語彙にしても、日本人にとって確実なのは日本語の発音であり、日本語の語彙なのであり、それしかないのです。しかし、母語の習得プロセスから考えて当然のことですが、確実なはずの日本語について、大部分の日本人は殆ど何も知りません。

しかし、外国語を確実に習得したければ、手がかりは日本語しかないのですから、何も知らないでは済まされません。もう一度言いますが、日本語の影響から脱却するには日本語をはっきりと把握する必要があるのです。

無意識に日本語に引き寄せてしまわないために、無意識のうちに日本語の影響を受けてしまわないために、日本語についての明確な認識が必要になるのです。このポイントを知らずに、ただ日本語を切り捨てようとするのは、余りにも思慮を欠いた、無知蒙昧な行為と言わざるを得ません。

サイトの著者デンさんが主張する学習方法も学習者によって当然適不適があるだろう。しかし、学習の難しさや方法を真剣に考える点でたいへん参考になる。多くの学習者に読んでみてほしいと思う。

デンさんの広東語相談室

※私は上記サイトが紹介している「ウィズダム広東語学院」と利害関係にないことを申し添えておく。

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2004-07-14(2) 有気音・無気音

中国人が日本語を練習すると濁音と半濁音とを区別するのが難しいと聞く。

このことを意識して練習すると効果があった。NHKラジオ講座に出てくる/zai/を良く聞くと、なるほど日本語の濁音でもないし半濁音でもない。

pa を例にとると、勢いよく破裂させるのではなく、軽く破裂したあとに息が出るから有気音となって ba との違いがわかるのだろう。のどの奥で摩擦する h あるいは x があるかどうかが有気・無気の区別になっているそうだ(広島大 加藤助教授)。

最近これが少しわかってきた。

ji はやはり「ジー」ではない。qi の最初の部分で息を(できるだけ)取り去った音なのだ。「取り去った」というのがわかりにくいのなら、息の流れを待たずに声帯が即座に働くと言ってもいい。

こういった意識で教材を聞くとそのように聞こえてくるのが不思議だ。そしてこういう「気づき」はとても楽しい。

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2004-07-14 NHKテキストの使い方

NHKテキストの7月号に遠藤教授が書いている。
「以上の3つの練習は、初めはテキストを見ながらやりますが、だんだん慣れてきたら文字を見ないでやってみてください」

おや。私は4月号からテキストを見ないでやってきた。

1.ピンインで書き取る
2.テキストで確認する
3.テキストを見ないでリピートやロールプレイをする

この方法だとはじめの30分くらいはなかなか後について言えずに苦労する。でも、短い文章だからすぐに覚えてしまう。遠藤教授が書いた学習書「セルフマスター 話す中国語」には単元の文章をすべて覚えるよう強く要請する記述がある。

私は初学者だから、半年〜1年くらいは字をあまり読まないで学習しようと考えている。

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2004-07-09 少し寂しいか

中国語を学習すれば中国人〈世界の華人〉と楽しく話ができるか。

答えは条件付きの「対」ではないか。

広東地方で地元の人と楽しく飲茶のテーブルに着く。みんなは元気に広東語で話をしている。そこであなたが普通語で何か話すと一同は広東なまりの普通語に切り替えて応対してくれる。でも、いつのまにか話は広東語にずるずると戻っていく...。

英語の達者な人が多いオランダあたりで英語を話すときの状況と似ているかもしれない。

中国語の各語はあまりに違う。それでいて同じ中国語。不思議だ。香港に住んでいたときには「日本人」は「ヤップンヤン」だったが、上海に旅行に行くと「サパニン」と呼ばれた。今年になって普通語の学習を始めて「リ゛ーベンレ゛ン」を知った。

それでも椀と箸とで飯を食って漢字が読めれば皆兄弟、と思ってくれる人も多いそうだから、学習に励もう。

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2004-07-09 聞く

今週は毎日CDウォークマンを通勤電車内で使った。「ソフトフィットヘッドフォン」だと音量は室内で聞くときと同じくらいで足りるのがありがたい。ER−2Sと違って異物感がごく軽いので片道25分程度しっかりと聞いている。

英語文では感情によって文章全体の「うねり」が変化するが、中国文ではそうでもないように感じる。おそらく学習が初歩の段階だからだと思うが、NHKラジオテキスト入門編の模範録音をそっくりまねるのはそんなに難しくない。

かなりの回数を聞いたので、テキスト6月号すべてと7月号の第一単元とはすっかり「おなじみ」になった。自分で自信をもって発音できるようになったので、繰り返し聞いても「カタカナ中国語*」としては聞いていないように思う。

* 中国語の音を類似した日本語の音に頭の中でせっせと変換して聞く状態

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2004-07-06 西紅柿

NHKラジオ中国語会話にさかんに出てくる料理が「西紅柿炒鶏蛋」(xi1 hong2 shi4 chao3 ji1 dan4)、トマトと卵の炒めもの。

この料理の名前を店先で見たら食べないわけにはいかなかった。

作っているところを見たが、豪快だ。卵は数十個ほど割って大きな缶に溶いてある。大きなおたまで油を1合ほどもすくって中華鍋に入れ、溶き卵を何杯か注ぐ。

強い火力ですぐに卵がぶくぶくと泡立ったらひとたび鍋から出す。湯むきして切ったトマトをこれまたたっぷりの油で炒め、さきほどの卵を加えて味を調える。あっと言う間だ。

ネットで調べてみても人気の料理のようだ。家庭のガス調理器具ではちょっと難しいかな、と思う。

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2004-07-05 子音+母音

ビーチャイニーズの講習で言われたこと。
「zu を出すときには口をとがらせて u の準備をしてから」

子音を本来の構えで出してから母音の口の形に移るという主張(広島大加藤助教授・慶應義塾大赤羽陽子氏)と相い容れないように感じた。

NHKラジオ中国語講座エチュード13に「主意」zhu2 yi4 という語が出てきたが、容文育さんの発音はややくぐもっていて鋭さがない。口を u に構えて zh を出している音のようだ。同じ課に出てくる zheng の zh とはかなり違う。一声と二声との違いもあるのだろうか。

もう少し聞いてみようと思う。

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CDウォークマン

NHKラジオ中国語講座を通勤電車の中でも聞いてみようと携帯CD再生機を買った。携帯オーディオ機器を買うのはずいぶん久しぶりだ。

小型軽量なのは予想していたが、電池寿命が長いのとヘッドフォンケーブルを介したリモコンの便利さには感心した。

機種はソニーのD−EJ800。これを選んだ理由は「ソフトフィット・ヘッドフォン」。

ER−4Sだと外部の音が何も聞こえないので外では危険だが、従来の円盤形ヘッドフォンでは外の騒音が筒抜けで言語学習には不適だと思っていた。ソニーや松下の最近のヘッドフォンは耳栓型ほど硬派にならない「柔らかいフタ」を狙っているようだ。

試してみたところ期待以上の結果。ヘッドフォンはシリコンゴムで耳の穴の入り口をそっとふさぐ形式で異物感がほとんどなく、周辺の音もほどよく通す割には周囲の人に迷惑な音漏れもない。音質はまずまず。再生機本体も揺れに非常に強く音が飛んだことはない。

横須賀・総武線はかなり騒音がする電車だが(レール継ぎ目・空気圧縮機・そしてなにより車内放送)、このヘッドフォンだとあまり気にならない。控え目な音量で聞けるので耳にも良いだろう。

困ったことは一つだけ。「それではリピートです」を聞いていると、声は出さないもののつい口がふにゃふにゃと動いてしまう。言い訳のためにテキストを手に持った方がいいかもしれない。

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2004-07-03(4) ピンインで学習

NHKラジオ講座で新しい単元に入るときに心掛けていることがある。テキストを見る前にCDを聞いて、課題文をピンインで書き取るのだ。

初めのうちはとても無理、と思ったが、最近はなんとかなっている。自分の聞き取りの弱点がはっきりとわかるのがありがたい。最近で記憶に残っているのはエチュード11「減肥班」の「只要填一張表」の部分。冒頭の/zhi yao/が一続きに聞こえてわからなかった。

Blog「エイチュ」作者のtamaさんの通っている中国語教室ではピンインの「初見読み」をさせているそうだ。これは私もときどきNHKの応用編で試している(応用編は学習していないので、先入観なしで読めるから)。

今回はBlogの「トラックバック」を初めて使ってみたが、うまくいったであろうか。

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2004-07-03(3) 後味悪し

ビーチャイニーズの発音矯正テキストは慶應義塾大学講師の赤羽陽子氏が(株)アルクの「中国語ジャーナル」のために書いた「中国語発音塾」の引き写しであろう。一字一句まったく同じだ。

ビーチャイニーズのサイトには「講師それぞれが選んだオリジナルテキストを使用し」と記載があるが、どういうことなのかと疑問に思う。「選ぶ方法」がオリジナル、という強弁か。

おそらく著者に使用の許可を得ているのだろうが(好意的に解釈するが)、教室で配ったコピーには出典が明記されていない。講師が優秀なだけに残念なことだ。

先人のすぐれた業績はどんどん使うべきだが、著作権者の承諾と出典の明記は常識だ。

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2004-07-03(2) 発音指導

ビーチャイニーズという中国語学校の「発音矯正クラス」に参加した。

過日に日中学院で個人教授を受けたばかりで出費が痛いが、必要な費用をかけて発音をしっかりさせておかないと自信をもって教材を音読できない。正しく音読できればテキストの内容をどんどん自分のものにしていくことができるから、ここで投資をしようと考えた。

教室は文京区後楽、最寄り駅は飯田橋。小さなビルの5階で、土曜はエレベータが使えないようだ。狭い場所に事務室と教室とが押し込まれていて、「100万人の中国語教室」の新橋教室を思い出す。

受講者は4人。講師はたいへん耳が鋭く、受講者の口の中がどうなっているかをよくとらえていた。声の出し方について具体的な表現(それぞれの音を出すときに舌のどの部分が緊張するか、等)をするいっぽう、やや抽象的な表現もあった(ひびく音・おなかから出る音、等)。おそらく音楽か演劇の訓練を受けたことがあるのではないか。


いままで習ったことと異なる指導があり、少々驚いた。
○子音は次の母音を出す口の構えで出す。たとえば zu は最初から口をとがらせて発音する。

広島大加藤助教授は「中国語発音教材」で次のように書いている。

「まず子音本来の口のかたちを作って子音を発音し、そのあと続けて(その子音にあうように歪めた口のかたちで)母音を発音します」

日中学院の講師(ハルビン出身)もこの加藤助教授と同じことを言っていた。

また、ビーチャイニーズで当日配布したテキスト(ちょっと怪しげなコピー)にも次の記述がある(5ページ)
「もう一つ難しいのは[zu]です。[z]は、唇をちょっと横に引いて、微笑みの口をします。すぐに唇を丸め突き出します。頑張って唇に力を入れ、すばやく動かしてください」

講師に確かめたかったが、本日は時間がないので聞けずに心残りだ。


講師の口の動きがとても自然だったことと、鋭い耳でいろいろと注意をしてくれたので収穫があった。
1.wang の出だしは u ほど口を細くしない。
講師の口を見ると、やや小さく開いた状態から目にも止まらぬ速さで a の開度に移行している。こういうのは目で見ないとわからない。
2.an はヨコ、 ang はタテ。口の中の音の通路をこういう「気持ち」で作る。まねてみると ang がずっと自然になった。
3.iang の i はきちんと出す。
4. u では「音が唇から出て、下に向かう感じで」。「日本語のウは声が上に出る気がする」
5. u はよく共鳴した音で。
6.私の chu に ü の音が混じっているとの指摘。たしかにそうだ。ただちに修正。
7.軽声はあくまで軽く短く。
8.私の zh・ch・sh は上下の歯の間隔が広すぎる。
この指摘はありがたかった。NHKラジオ講座で聞く zh・sh は元気な音だとこのblogに書いたが、歯の間隔を狭くして発音するとNHK出演者の音を再現することができた。舌を巻いてくぐもった音と空気が口の中で歯に当たって偏向する鋭い音とが混じった音が sh なのかもしれない(確信はないが)。


受講者を募るときに学校側は特に条件を付けていなかったが、ピンインが読めないと役に立たない授業だった(本日は全員読めたので支障なし)。やや時間が足りない。わずか2時間で4人の音を矯正するのは無理だろう。しかし、仮に受講者二人とすると参加費が高すぎて成り立たないかもしれない。


今日の講師はたいへん優秀だ。時間が許せば厳しく正確な音を教えてくれそうである。日本語での意思疎通に問題はないが、「良い例」と「悪い例」とを続けて示すときの対比がはっきりせず、受講者が困惑する場面が少しあった。


そろそろ発音の講習に参加するのはお休みにしようと思う。次回に教室に通うときにはある程度会話ができるようになり、実践の場を求めるときだろう。

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2004-07-03 発音再訪

NHKラジオ講座の教材を聞いて自分でも口に出してみる。簡単に「口に乗る」部分もあれば自然に言えるようになるまでに少し苦労するものもある。

そんな練習をしているうちに、またしても音の要素が気になってきた。

NHKラジオの出演者の zh・sh がなかなか勢い良く聞こえるのだ。「くぐもった」音とはちょっと違う。英語の j・sh のような強いアタックを感じるときもある。zh を聞こえたように自分で発音してみるとけっこう息が口から出ている。でも、息が(いくらかかは)出ないとどんな声も出ないはずだし。

さて、どうしたものか。

近々講師に習う機会があるので、そこで確かめてみよう。


広島大学 加藤助教授の「中国語発音教材」で復習してみた。丁寧で正確な解説は何度読んでも役に立つ。ゆっくりと声に出して練習し、いいかげんになっていた口の形を直した。

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女は中国語でよみがえる

女は中国語でよみがえる  佐藤嘉江子  はまの出版 1,500円+税

英語を使って何かしてみたいと夢見る永遠の学習者。その存在を見透かした巧みな企画による「女は英語でよみがえる」の出版社から出た本だ。

32歳になってから猛然と中国語を学習した著者の記録。この本を読めば中国語を使った仕事にありつけるというわけではないが、迷って悩みながら学習した記録としてたいへんおもしろく、学習法について参考になることが多い。

気に入った表現:
・高い目標を掲げて学習するのも重要かもしれないが、わずかずつの進歩を感じていけば言語の習得は楽しい。
・「中国語を勉強してどうこうしよう」ではなく、「やっていたらこうなった」というのも良い。
・「語学は愛とお金」


「母音の発音は軽く声門を閉じてから」に著者が気付く箇所があった。学習を初めてから3ヶ月ほどだが、声門閉鎖に注目した記事を見かけたのはこの本と広島大 加藤助教授のサイトだけだ。おそらく中国語教師の間では広く知られたことなのだろうが、なぜもっと多くの参考書に登場しないのだろう。学習者にとって悪影響があると考える教育者が多いのだろうか。それとも重要性を認めていないのか。

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