« 2005年4月 | トップページ | 2005年6月 »

2005年5月の15件の記事

2005-05-29 干渉

英語の学習会の世話役代行をしている。そこで出た話。
「中国語と英語の両方を同時に勉強すると、2つの言語の間で混乱が起こらないか?」

そのようなことはないと思っていた。おそらく、
1.中国語と英語とがずいぶんと離れた言語だから(音声・文法・文字)。
2.人間はけっこう器用にできているから。

しかし、ここ数日で発音面で最近英語の影響に気付いた。自分の声を録音して聞いていると、個別の音は正確だし流れも悪くない。だが、なんとなく違和感がある。手本のCDと何かが違う。

どうも音節内の強弱が問題のようだ。私が読むと、中国語がちょっと不自然に脈を打っている。「oo」で声母+韻母(子音+母音)を表してみると、こんな感じだ。
OoOo OoOoOoOo Oo.
手本では
OOoo ooOOooOO oo.

私の発音には漢字1文字の内部で強弱があるようだ。手本では文脈に沿った軽・中・重の自然な変化が発生している。

ああ、これは英語の子音の影響だ。
英語というのはやっかいな言語で、あらゆる単語に固有の強弱アクセントがある。日本語の発音がオルガンだとすれば、英語はピアノだ。

日本語と違って英語では子音がしっかりと発音される(子音と母音とが同格という印象)。私は中国語もこの方法で発音するときがあるようだ。

原因は次のようなことではないだろうか。
1.中国語でも子音は日本語の子音より目立つ。
2.中国語も英語も「外国語」。日本語でない言語では子音を強く発音する癖がついている。

原因の予測ができれば対策の実験ができる。子音と母音との強さ・長さに注意して発音すると、かなり手本に近くなった。無気音も自然に出せるようになり、一石二鳥だ。もっとも、今まで自然に発音していなかったということになるわけだが。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005-05-28 有気音・無気音

有気音・無気音の説明には実にいろいろなものがある。
・有気音は激しく、無気音は押さえ気味に
・有気音は息で(唇や軟口蓋の)閉鎖を破り、無気音は音で破る。
・有気音では空気がのどを通過する音が聞こえる時間が(わずかながら)存在する。
などなど。

忘れてはいけないのは有気音だから勢いよく出すというわけではないことだ。中国語でだって内緒話はするだろう。

どのような説明が「ピンとくる」かどうかは学習者によってさまざまだと思う。


私にとっては中国で使われている「送気音」・「不送気音」という区別がなじみやすかった。閉鎖を破った後の一瞬に空気がのどを通過する音が聞こえ、声門による声はその後を追って出てくるというものだ(送気音=有気音)。


今日は無気音の練習法を一つ思いついた。声門による発声を意識的に強くして無気音を出すのだ。
1.母音を気持ちよく出す。教科書の a の練習あたりが好適。
2.ga を出すときに、g をあまり気にせず a を気持ちよく出すつもりで練習する。息が送られる隙がないように。

この練習をすると、息を送りそうになる zhang や za でも無気の感覚をつかみやすいように思う。

大阪外語大杉村博文教授のサイトの一部aspirationにとても有益な解説がある。上位ページはpronunciation。アイコンをクリックすると記事ページに移る。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2005-05-22 発音練習

今日は中国人(留学生)と40分間の練習時間を得ることができた。

発音についていくつか気付くことがあった。
【講師の指摘】
・chun に ü の音がかすかに混じっている。u の音を使うこと。
 (2004-07-03 ビーチャイニーズの教室で同じ指摘を受けている)
・pan で空気が十分送られていない。
・ ü では唇を固くしないように。上の唇を上に、下の唇を下にという感覚で。軽く唇を突き出す。

【自分で気付く】
・講師の shi はあまり口を開けていない。私の場合は少しあごを下げすぎのようだ。
・ u ではそれほど奥から発音しなくてもよい(私はのどの共振を使っていた)。日本語とは違う音だが、あくまで自然な音で。

【隣の参加者に対する指摘から】
・ e は顔の筋肉に力を入れずに。
・ he では h を意識しすぎて e に力が入ることのないように。


ü についての指摘は少々予想外だった。以前 2004-06-05 に日中学院で ü について注意を受けたときには
「唇を突き出さない。横に引いて、唇の回りの筋肉を使う感じで」
と言われたからだ(講師は黒竜江省 Harbin 出身)。
その後、別の教室(ビーチャイニーズ)では
「唇をずっと突き出して」
と言われている(講師は天津出身)。

さて、どういうことなのだろう。

【仮説】
1.方法は違うが、得られる音は同じ。
2.やや異なる音になるが、両方とも標準音として受容されている。
3.どちからの講師が出身地等の影響を受けていて、「便法」を使っている。

再び発音教材で確認し、信頼できる教師に尋ねてみようと思う。「どちらでも通じます」ということならこだわることはない。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

誤用から学ぶ中国語

「誤用から学ぶ中国語―基礎から応用まで」(郭 春貴 白帝社)

すばらしい本だ。私の要望・好みに合っているし、著者の研究は有用な成果を生んでいる。

「修訂新中国語」の例文をまるごと覚える学習をしているので、誤った文章を身につける心配はないと考えていた。しかし、例文を下敷きにして自分で作文をしてみるとかなり心許ない。「了」の場所はここでよかったか。時間の長さを表す表現はこれでよかったか。頻度を表す語はどこに置くのか。語句の単純な入れ替えなら問題ないが、そこから一歩踏み出すことが難しい。

正しい例文を記憶することは大切で効果的だ。学習の中心に据えている。だが、その裏付けを学習することも同様に必要ではないか。教科書の例文や練習問題による入力の蓄積だけでは「普遍的な法則」が形作られるまでには至らないように思う。

どのような学習法が最善かは人によってさまざまだろう。私の場合、「なぜそう言うか」を知りたいという欲求が満たされることも重要で、学習意欲にも関わる。

この本は日本人に多く見られる誤用をとりあげ、なぜそう言わないかをわかりやすく説明している。この説明が中国語の内部に入り込んだ優れたもので、「なるほど、そうだったのか」と感心してばかりだ。

入門用の教科書にさりげなく出てくる事項には、実は中国語が中国語たる語法が山盛りなのだ。掘り下げて確実な知識にしておくけば、例文を記憶する学習にも深みが伴う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

やさしくくわしい中国語文法の基礎

「やさしくくわしい中国語文法の基礎」(守屋宏則 東方書店)を持ち歩き、通勤電車の中で読んでいる。

いくらかは漢字や例文も覚え、この本を読んでも「わからないことばかり」ではなくなった。

基礎的な文法事項について解説しているが、やや物足りなさを感じる。説明がやや平板で、それぞれの漢字がなぜその位置になければならないかという掘り下げが少々足りないのだ。

英語の参考書には英語の発話・文法の根底にある部分(内面)を解説しようというものが多くなった。そういった本を読んだ後では少々物足りない。

私が成年学習者で、なんでも丸ごと覚えてしまうことができないということも原因だろう。

良書ではあるが、同じ時間を使うなら他の本の方が私には合っているように思う。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2005-05-16 つやあり・つや消し

修訂新中国語のCDは通勤途上でよく聞くが、週末に久しぶりに据え付け型のオーディオ装置で聞いてみた。

巻き舌の音が新鮮で驚く。c や s に続いて ch や zh が発音されると、光沢のある塗装からつや消しの部分に移るような気がする。つやあり・つや消しが交互に聞こえ、中国語の変化は四声だけではないのだなと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005-05-14 生中

生ビール中ジョッキではない。生の中国語のことだ。

今日の「溝の口英会話サークル」に中国出身の参加者があった。目の前で話される中国語は録音教材とは違った迫力だった。マンゴー風味のシャーベットを食べて喜んでいた人が本物の完熟マンゴーを口にしたような感じと言っていいかもしれない。

少し中国語で話しかけてもらったが、満足な返答ができなかった。発言の音はピンインになって頭の中に展開するのだが、単語を知らないので意味をなさない。

有名校で中国語を教えているだけあって、実に美しい普通語だ。録音教材と違って弾力を感じさせるやや早口。発話によって空気が振動するような気がする。

がぜんやる気が出てきた。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2005-05-08 発音の基礎

教科書を読んで録音し、それを聞いて点検している。

少し驚いたことに、e の音が日本語の「エ」と「ア」との中間のような音になってしまっている。uと並んで注意が必要な音の筆頭なのだが、どうしたことだろう。

e を正しく発音しようとして(意識して)力が入ってしまうことがある。脱力して e を出す練習をしたら正しい音が出るようになった。

油断は大敵だ。そして、録音した自分の声を冷徹に評価することは費用がかからずに効果が大きい。ただし、間違った音と正しい音との違いに気付かないと直しようがないので、信頼できる教師等に自分の耳を補正してもらうことが必要だろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005-05-06 修訂新中国語(下)

修訂新中国語の第32課まで来た。本文をすべて暗記するので、一週間に一課進むかどうかだ。課文を記憶するのは難しいかと思ったが、やってみるとできるものだ。

欢迎の発音で気付いたことがある。huan の n が軽い。英語の n だと「ンヌ」と強く発音するときがあるが、中国語の -n のときには息が止まってかなり軽いと感じる。huanying の n が軽いので、次の ying がちゃんと独立して出る。極端に言うと「ホァイェン」という感じだ。


第32課は「访问农民家庭」。留学生が中国の農家を訪ねると、部屋はとてもきれいでテレビ・ラジオがある。家の主が言う。
「解放前の生活はつらかった。いくら働いても食べられなかった」
「解放後はずっと楽になった。今年もまた豊作だ。皆で新しい農村を作るために努力している」
最近の教科書からは姿を消した政治宣伝風の内容だ。邓小平路線もいずれは教科書に登場するだろうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

試験

我问同学们一下。
这个句子你们看得懂吗?

现在我用微软Wordpad写这个字。
写完以后,再blog上剪贴。

| | コメント (7) | トラックバック (1)

2005-05-05 発音の教材

インターネットのおかげで優れた学習材料が見つかる。

猪飼國夫博士の研究室
この表紙から Chinese Language を選択すると非常に役に立つ記事があった。

発音の習得のためには
・母語との違いをよく理解する指導者・練習が必要
・身体的側面を理解する指導者・練習が必要
ということは私も英語の学習で十分に思い知ってきた。

デンさんの広東語相談室と並んで、発音について考える(安易な学習法を提示するのではなく)優良サイトだと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005-05-05 小工事

中国語学習に直接関係ない記事で失礼。

このblogの「プロフィール」を編集して、crawler(収集ロボット)がメールアドレスを読みとりにくいようにしてみた。

ネット上に記事を書くときには著作者に何らかの連絡手段を確保するのが良いと思うが、常用のメールアドレスを直接記入すると招かざるメールか山ほどやってくる。

メールアドレスに含まれる文字の一部を実体参照にして記述すると効果的だという記事を読んだので(朝日新聞)試してみた。

次のメールアドレスは普通に読めるはずだが(一部古いブラウザを除き)、ソースを見るとランダムに実体参照にしてあることがわかるだろう。

shirakura.jun-ichi@nifty.com

もっとも、crawler がこうしたアドレスを読解する日も近いのではないかと思うが...。

参考サイトを示しておく。
HTMLエンティティ生成

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005-05-04 極端に、が必要

常に百の力を求められているならば、百までの練習では足りない。百十、百二十が可能だからこそ安定した百を発揮することができる。

中庸を知るためには極端を経験しなければならない。

中国語(外国語)の練習も同様だ。第一声はあくまで高く。第二声の終わりは第一声の高さまで一気に上昇させる。第一声・第二声は毛筆の「止め」の気分だ。最後までしっかりと強さ・高さを維持する。

第三声は地面にもぐり込んでいく感覚で。次に音が来ないときに高くなっていくのは、低くて苦しかった反動で自然に上昇する思いか。第二声とはまったく違った声調だ。

第四声は第一声よりも高いところから一気に下げるつもりで。

有気音は声が出る前に空気が出ていくのを実感するように。pa なら、/p-h-aa/ という感覚だ。

ときどきはこういうつもりで日本語的発音から遠ざかる練習も必要だろう。極端まで達していれば、ちょうどよいところまで戻るのは簡単だ。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2005-05-04 高さ・長さ・強さ・間合い

第一声はつい元気よく出してしまうが、そんなに高くも強くもないときがある。既知のことを言うときには弱く発音されるようだ。

たとえば、次の第二文の ta は短く、やや低めに発音されている。第一文ですでに小朋友であることがわかっているからだろう。第二文で最も強く発音されたのは gaoxing だった。

进了公园大门,看见很多小朋友。
Jin le gongyuan damen, kanjian henduo xiaopengyou
他们玩儿地高兴极了。
Tamen wanrde gaoxing jile.

他にも類似した現象に気付いた。「とても多い」の很多 hen duo は、叙述に使われるときには十分に長く発音されて第一声の手本になりそうだが、限定的用法だとやや短い。

去车站的人很多
Qu chezhan de ren henduo
この duo は長い。

...(略)也有很多老师和学生
Ye you henduo laoshi he xuesheng
ここでの duo はやや弱く、次の laoshi との間に切れ目がない。


高さ・長さ・強さは文意によって変わる。これは当然のことだが、中国語では四声の変化に気を取られてこういった点を見落としがちかもしれない。慣れてきたら注意するようにしよう。そうするとCDの手本を聞くときに収穫が大きく、自分で読むときにずっと中国語らしくなる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005-05-01 第4声

修訂新中国語の第30課にさしかかった。
例文を読んで録音・再生したところ、手本と何かが違う。

この例文には第4声が多く、私の録音は十分に高い音から始まっていなかった。
手本の第4声は強く読まないところもちゃんと
「脳天逆落とし」
で発音している。

这些学生正在做什么?
这,正,在,做 この中では在だけが少し低いが、あとはみな第4声ならではの開始だ。
あと、些(第一声)もかなり高い。

高い=強い という感覚的な結びつきを解かなければならない。以前試みた練習をもう一度してみよう。第1声・第4声(開始)・第2声(終了)を十分に高い声で、しかし弱い声で発音するというもの。

| | コメント (10) | トラックバック (0)

« 2005年4月 | トップページ | 2005年6月 »