2006-02-23 なぜ発音
中国語学習を始めてからずっと発音に重点を置いてきた。これには二つほど理由がある。
かつて英語で用件を済まさなければならない環境にいた。仕事の話ではあいまいなところがあっては困る。職場のちょっとしたやりとりでも曲解したりされたりでは問題がこじれてしまう。パーティや冠婚葬祭ではあまり変なことを言うわけにもいかない。
こんな場面で話し手の発音が不十分で相手に伝わらなかったり、発音に慣れていないので相手の話を聞き取れないという場面をずいぶんと見聞きしてきた。
重要なのは小手先の発音ではなく信頼を築くことだというが、誤解のない話ができればそれがずっとたやすくなる。これが第一の理由だ。
もう一つの理由は、発音に十分注意することで文法事項や話法に親しめるということ。これは私個人の考えで、他の学習者に共通するとは限らないと思う。
子音・母音・声調だけでなく、強弱や緩急もしっかり自分のものにするために何度となく録音教材を聞き、講師に話してもらい、自分の発話を録音して手本と比べている。こうしているうちに「なぜそう話すか」というところに注意が向き、発話の意図を自然に感じることができてくる。
つまり、発音を追いかけているうちに中国語の文そのものを追いかけていることになるわけだ。
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