2006-03-12 なかなかはかどらないが
外国語の学習はそれほどたやすくない。進歩がどうにも遅く感じるときもある。必要な学習時間をとれないときもある。なんでも便利になった現代では、時間がかかるというのは流行らないのかもしれない。
学習法も時とともに変わる。人間が第二言語を学ぶとはどういうことかという研究は近年ようやく盛んになったといってよい。研究に基づいた効率的な学習方法が登場することだろう。
目的言語を話す人は多く日本にやってくるし、学習者が目的言語を使う国を訪れるのも数十年前と比べると夢のように容易になった。音声・画像による学習は加速度的に容易になり、内容も豊富だ。今後も大きな進歩があるだろう。
だが、ここで改めて思う。効率的な学習法はとても重要だが、それだけではない。一念岩をも徹すという思いはやはり必要だろう。
こんなことを思ったのは、zhuangyuanさんのblog「中華 状元への道」で紹介してもらった小説に心に残った一節があったからだ。
「おいら、とってもできねえよ……」
「何を言ってやがる。手足の揃ったおまえにできないことはひとつもない。人間はできないと思ったら、まっすぐに歩くことだってできやしねえんだ」
(蒼穹の昴2 浅田次郎 講談社文庫 65頁)
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