2006-03-18 教材観察
横浜の大型書店有隣堂ルミネ横浜で外国語参考書を観察した。
英語の学習書は相変わらず新刊が多い。文法や語彙といった分野に加え、最近では発音・発声や会議、セールス、秘書など、学習の内容と英語の使用場面とで参考書が細分化している。本で見る限り、日本の英語学習は進化しているようだ。
意外と健闘しているのがフランス語。一定の学習者がいるのだろう。朝鮮・韓国語もまだまだ勢いがある。
英語ほどではないが、中国語も新しい本が増えている。ちょっと首をかしげるような本も少しはあるが、多くはまじめで役に立ちそうだ。今日気になったのは次の2点。
・チャイニーズプライマー
・中国語実習コース
あくまで「気になった」だけで、購入はしていない。私の学習は当分の間「初級漢語口語」(北京大学出版社)で進めるつもりだ。
「チャイニーズ・プライマー」は大学で初学者が使えるようにもできているが、類書に比べてだいぶ骨がある。なんとか単位を取って済まそうという学生はお呼びではないだろう。著者は「中国語ジャーナル」で「システム中国語講座」を連載したが(2004年)、類書よりも一歩掘り下げる姿勢が特徴。1993年に発行の同名図書の新版だ。
「中国語実習コース」はとても良い教材だと感じた。学習者が実際に中国語を使う場面を想定した文例が豊富に集めてある。内容も「こんにちは・さようなら」ではなく、具体的なことの描写から気持ちを伝えることまでさまざまだ。今年出た新版には待望のCDが付属して実質的には大幅値下げになったのもうれしいところだろう。
上記二つに共通しているのは、ずいぶん前に出た本を改訂して出していることだ。著者が責任をもって仕事をしている印象を受ける。人気の「Why?にこたえるはじめての中国語の文法書」にも改訂を望む時期だと思っている。
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コメント
Shiraさん、こんにちは。
「中国語実習コース」今の教室で使っています。
Shiraさんのおっしゃる通り、非常によく考えられていて使いようによっては、かなり実力がつきそうです。
本文、会話文、参考文、問題文というパートに分かれていますが、それらの内容がすべてリンクしているので、関連単語や成語が自然に覚えられるんですよ。
私の本、テキストのみで2400円だったのに、新刊はCD付きで2600円なんですね・・・(T_T)
しかも、別売りテープ4000円もするんですよ!
投稿: ぺりお | 2006.03.20 15:28
カセットテープ、四千円ですか...。
学習した単語・文法事項をいろいろな形でくりかえし練習するのはいいですね。「新中国語 修訂編」や「初級漢語口語」も同様の編集なので、しっかりと身につく気がします。まあ、その裏返しとして一単元あたりの進出事項は少ないのですけど。
投稿: Shira | 2006.03.21 10:30