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ほぼ唯一の発音教材

TUFS言語モジュールの充実には感心する。大学生が新しい外国語をインターネット上で学ぶための教材だ。開発は東京外国語大学(Tokyo University of Foreign Study)による。

私が中国語の学習を始めたころに発音モジュールが公開され始めたが、今日見てみたら内容がずっと充実していて驚いた。

中国語では、発音教材の他に会話教材もひととおり完成したようだ。映像に登場する二人の表情が硬いのだけが残念だが、編集はとてもいい。これをしっかりと使えばかなりのところまで学習が進むだろう。高速回線を生かした教材が実用になる日が来たと感じる。

いまのところ学外者の利用に制限はない。一人の納税者としてうれしく思う。東京外国語大学も国立大学法人となり、どのように研究成果を還元するか、また、どのように自身が生き残っていくかに向き合っているようだ。


発音モジュールの「ネイティブ並の発音を身に付けるために」が私の疑問に答えてくれていてうれしかった。

「きちんと閉じない n」を読んで、この数ヶ月間気になっていたことが氷解した。どうして自然な速さで pianyi が「ピエンニ」にならず、wenzhang で n から zh の位置に舌が瞬時に動くのかと疑問に思っていたが、やはり n を完全に発音していないのだ。(当blog記事「2004-12-05 敏感に」・「2005-09-23 苦手な音」)。

このTUFTモジュールは別として、日本で編集している発音教材には弱点がある。発音は初学者が学習するものと決め付けていて、中国語を本格的に使う人のための発音教育を軽視している。TUFSモジュールに指摘してあることをひととおり説明している図書は見つからないだろう。私も広島大学やスペースアルク、北京語言大学、中国語ジャーナルその他の記事を拾って学習してきた。

中国語の学習が進むにしたがって、発音学習も深めていく必要があるはずだ。そうしないと自然な速さ(多くの日本人学習者からすると「猛烈な速さ」)でどのような現象が起きるか理解できないし、正確で自然な音を楽に出す方法を身につけることができない。

TUFS発音モジュールで自然な会話の速度で発音する基礎語彙を聞いてみるとわかっていただけるのではないかと思う。おなじみの「坐火车」や「看电影」がどう聞こえるか。「周恩来」はすぐに聞き取れるか。


TUFS発音モジュールはいまのところ唯一の網羅的教材だ。開発者・研究者の努力に深く感謝する。

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