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2006-05-09 コテコテ訳

外国語が表す心の中の理解は難しい。言葉を自国語に機械的に置き換えただけではわからないことがたくさんある。

「コテコテに訳してみる」と理解が深まっておもしろいのではないか。

He had an apple.
という英文を例にしよう。

彼はりんごを持っていた。

まあ、これでもいいのだが、コテコテに訳してみると、

まあ、りんごなんてものはこの世にたくさんあるんだけどネ、そのうちの何の変哲もない、あんたにもあたしにも特に関わりのない一つをネ、過去のとある一時点でネ、あの男の人が持っていたんだと。

an apple は「たくさん(いくつか)あるうちの不特定の一個」。
had は「過去のある一時点で持っていた」。

過去形の強力さは日本人学習者にはなかなかわからないところだ。起こったことを年表上の過去の一点に押し込めてしまう。

I believed you.(過去の一点では信じていた。今はどうだか。きっとちがう。)
の強烈さはここから出てくる。

中国語も基本の語彙こそコテコテでいきたいと思っている。

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コメント

中国語は特に、漢字を見て理解したと錯覚しがちなので要注意!ですね。英語は未知の部分がありすぎて、違和感を抱く段階にすら到達していないようです。
Shiraさんのコテコテ訳の記事を読んで、直訳は決してその文の意味する全てではないと注意しておくのは大事なことだな、と実感しました。

投稿: Marie | 2006.05.10 07:51

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「日本語から学ぶ中国語・中国語から学ぶ日本語」を読んで以来、語の持つ視点というか立脚点・着地点がとても気になるようになりました。 見てきたような断言をする中国語に、奥歯にモノをはさむ日本語。 こういう印象は、自らの言葉の環境に相手の言葉を変換せずに受信するゆえの文字化けだ、と著者は言います。(52p) 日本語では「洗濯もの」ですむものが、中国語ではその対象の状況によって表現方法がいちいち変わります。汚れているのかどうか、洗い終わっているの... [続きを読む]

受信: 2006.05.10 07:51

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