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2006年5月の16件の記事

中国制作の教材

学習にはちょっとしたこだわり、または「カッコつけ」も必要だと思っている。

私の場合は、中国制作の教科書を使って学習することが楽しみの一つだ。
動機はそんなに立派ではない。
「どうだ。私の教材は本場生まれだ!」
という程度のことだ。

NHKラジオ中国語講座入門編の次に使った教科書は
「修訂 新中国語 上・下」(北京語言学院 中華書店)
だった。題材は古いが、段階を追った学習ができる本だった。別売り録音教材がカセットではなくCDというのも好ましい。中華書店の日本語版があるので、日本の中国語学校でいまだに広く使われているようだ。

その次は
「初級漢語口語 提高編 第二版」(北京大学出版)
だ。こちらはずっと現代的で、日本の参考書にも負けない外見。解説は中国語と英語なので、日本の独習者はあまり使っていないのだろう。内容はなかなか良い。中国語学校を見学に行くと、たいていこの本または次の段階の「中級漢語口語」が教室に置いてあった。こちらは本にCDが付いている。

上記二点には共通点がある。以前に学習した内容を繰り返し使いつつ新しい内容を学んでいくことだ。それだけにページ数の割に新出事項は少ない。私にはこの方針が合っているようだ。

書店で「ときめきの上海」などの教材も見たが、日本制作の教材は少ない量にいろいろな文法事項を詰め込んでいるように感じた。

日本語がどこにも書いていない教科書に日本語が一切聞こえないCD。単純なようだが、こんなことでも学習意欲の支えになるものだ。

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Why?に答える

「中国語学習Q&A101」(相原茂・木村英樹・杉村博文・中川正之 大修館書店)を読んでいる。
「中国語でコミュニケーション 発音・学習法編」(池田巧 アルク)の図書紹介で☆☆☆(最高評価)を得いてた本だが、その理由がわかってきた。

共著者の一人相原教授の著書「Why?に答える初めての中国語の文法書」(同学社)は書名ほどには「Why?に答え」ていないが、この本は疑問に正面から答えていて、分析も鋭い。著者四人の気迫を感じる。

「この場合にはこう言います」
で終わらせず、その理由を掘り下げて説明しようとしている。過去の論文を引用したり、新しい考えを述べたりしていて参考になることがとても多い。

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2006-05-27 教室を決定

中国語教室に通おうと思い、この数日間下見をしていた。
内容や場所、時間で絞り、三箇所で計五回授業を見せてもらった。
・国際交流センター ワールド外語学院 品川校(品川区)
・万里中国語学院(川崎市)
・四谷三丁目中国語教室(新宿区)

いずれも見学の申し込みに心よく応じてくれた。また、各校とも十分長い時間授業に参加させてくれたため、学習の進め方がよくわかった。授業中の受講者にも暖かく迎え入れていただき、大変感謝している。

場所・時間・内容・定員などを総合し、今回は四谷三丁目中国語教室に通うことにした。講師は上智大・明治大でも教えていて、とても熱心だ。受講者もこの講師を慕って集まっているという色合いが強い。

ピアノを習うときなど、一つの教室では師匠は一人だろう。中国語もピアノのように習ったほうが良いのかもしれない。効果的な練習方法や得手不得手は学習者によって異なるはずだ。

小さな教室では経営者がそのまま主任講師で、授業の進め方にしっかりした方針を持っていることが多いと感じた。

学習者は必要に応じて異なる講師を「使い分ける」姿勢でいたほうが良い。

日本語や日本人の発想に不慣れな留学生は教えるのは不得意だとしても、母語話者 informant として通じない中国語について遠慮なく指摘してくれるだろう。細かい理由はさておき、
「そうは言わないで、こう言う」
という基準を示してくれる。

いっぽう、日本で長年教えてきた講師は日本人の弱点をよく理解した授業をするだろう。受講者の疑問を解いてくれるのは中国語を外国語として教える、経験豊かな講師だ。

自分の学習方針や段階に応じて講師や授業形態を選ぶ主体性があれば、学習は実り多いものになるだろう。

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2006-05-24 発音の経済

発音の経済(というか、手抜き)は学習者にはやっかいだ。英語などはこれだけでも大きな学習課題になる。話す速度に応じて、発音するけど音が変わる、発音の構えだけ、発音相当時間の沈黙、まったく発音しない、などといろいろある。

中国各地で話されている土地のことばも同様ではないかと想像する。ただ、普通語の学習では発音の省略は特に学習しないでもなんとかなってきた。

初级汉语口语 提高篇(北京大学)の第13課で初めてはっきりとした変化に出会った。
「食べるとすぐ太ってしまう」という人に安心しろと声をかけるときに、
「放心地吃吧」
と言うのだが、この fangxin がどう聞いてもそう聞こえない。
xin の x が日本語の h のような音だ。舌の上面と硬口蓋との間を空気が通る摩擦音に近い(ドイツ語 märchen の ch)。私の素人考えによれば、fang で下あごが下がるので、鋭い x の音を完全に出す位置にあごが戻る前に音を出してしまっているのではないか。

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2006-05-21 買い物はよく考えて

中国語教室をいくつか見学した。

教室の看板もさることながら、講師個人の方針・資質と受講者の心構えとが授業の雰囲気を決めていく。これは先達に教えてもらったとおり。

今日見たところは経営者・講師・受講者の姿勢が私の希望に合っているように感じた。

中国語教室に通ってみようと思う方々は、自分で様子を見るよう強くお勧めする。礼を尽くして真剣に見学すれば歓迎してくれるはずだ。

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2006-05-20 どこを見るか

中国語教室の体験授業で楽しかったことがある。

講師が
「それでは私について読んでみましょう」
というときに、講師の口をしっかり見ることができることだ。

私が参観したときの講師の発音は完全な標準音で、いつも聞いているCD教材(北京大学制作)と完全に同じ音だった。

なるほど、xu の音ではそういう唇の形になるのか。やはり u では日本語にない唇の形だな。近くで聞くと n と ng との違いが空気を伝わってくるようだ。

受講者は残念ながらテキストを懸命に目で追っている。他人のことはどうでも良いが、惜しいことをしている。

外国語を話すときには相手の口元が見えるほうが上手になるような気がする。これは英語の学習仲間が言っていたことだが、なるほど、そうかもしれない。

発見の多い授業は楽しい授業だ。

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2006-05-19 元をとれ

中国語学校で授業を参観した。
見せてもらった教程は私には向いていなかったので、日を改めて別の課程を見せてもらうことにした。

基礎の次の教程だったが、気になったのは以下の点。

1.基礎ができていない受講者が多い
四声がかなりいいかげんだったり、子音・母音があやふやだったり。立ち止まるかと思うくらいゆっくり話さないと聞き取りができなかったり。

2.宿題をやってこない。
簡単な模範会話なのでまるごと記憶してから授業に出るよう教師が指導しているが、満足に記憶してきた人は皆無。

「払った金・費やした時間の分は上達してから帰る」
という気迫が受講者から感じられないのだ。払った金に見合うだけのサービスを厳しく追及するのが中国人気質だから、講師は来日してずいぶん驚いたことだろう。

英語教室でも事情は同じで、「対価」について真剣に考えるのが習慣の英米系の講師は日本人の金銭感覚が「おおらか」なので強い違和感を感じていた。

かつて通ったNOVA(英語)でも日中学院(中国語発音)でも、金を払うからには徹底的に実になる授業にしようとあれこれ考えた。予習だけでなく、その日の授業の主題(今日は何をものにする日なのか)を考えてから参加したものだ。そうすると講師も発奮して充実した時間を過ごせる。

初級・中級という旧態依然の分け方にも大いに問題がある。私が望むのはしっかりとした基礎だ。その上に大伽藍を築くことができるような。

簡単な内容を自信に満ちた明るい声で、正しくよどみなく話せるように厳しく訓練する、そんな方針の学校はないものか。そういう進め方だったら、中級に進めばこんどは内容に存分に集中できる。受講者の発音がまずくて教師が首をかしげたりする中級教程は少なくとも私には向いていない。

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2006-05-19 検定試験(2)

検定試験についてもう少し。

多くの検定試験で次のようなことが成り立つように思う。

1.中国語の運用能力が高ければ試験の成績はたいてい良い。
2.試験の成績が良くても必要な場面で十分に運用能力を発揮できないときもある。

この不可逆性が試験の宿命だ。

ときどき
「試験ではできが悪いが、実力はある」
という主張を聞くときがある。

この「実力」の定義をはっきりさせないと議論になりにくいだろう。私の仕事は企業の人事・労務管理関係なので、この分野で中国語で会話ができ、必要な書類を読み書きできればすばらしいと思う。

そして、このような場面で十分に中国語を使っている人なら、まず間違いなく検定試験でも良い成績を残す。試験勉強などしなくても点が「取れてしまう」はずだ。

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2006-05-17 検定試験

中国語にも検定試験がある。受験する予定はしばらくない。理由は二つ。

まず、自分に必要な中国語運用能力はだいたい自分でわかるように思う。中国語を使って苦心するときには「うまく話せない」と漠然と思うだけではなく、何らかの課題が見つかるからだ。

第二に、試験は「ものさし」だ。背丈に当ててみて、どの程度かを教えるためにある。試験のために学習するとしたら、健康診断を控えて節制することに似てはいないか。

意思疎通のために学習するのであって、試験は(いまのところ)身近ではない。

仕事で十分使えるくらいになれば、その難度に見合った検定試験に自然に合格する。それが何級になるかは日常の要求度次第。特殊な用途は別にして、専門職相互のやりとりに足るだけの運用能力があれば外国人(非母語話者)向けの試験は「アマチュアの祭典」だ。金を稼ぐのではなく、払うのだから。

試験で判明する唯一確かなことは、その試験で何点取れたかということだ。

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「これでなければ」という教材

定評ある教材は多く出回っている。

この「定評」とは何か。使ったことがある人が後進に伝えていくことで生まれるのだろう。そのため最新の教材は話題に上りにくい。

学習者は自分にとって最善の教材を選ぼうとするので、どうしても「できる人」の意見に従いがちだ。これは当然のことで、たいていは良い結果につながる。ただ、「できる人」が初歩のときに使った教材は今日も類書に追い越されていないかどうか考えてみる必要がある。

中国語をそれなりに身につけて活躍している人が教材を紹介すれば説得力があるだろう。だが、そうした人が初学者のときに使っていた教材は「その時点での最善」であることを思い出しておくのは必要なことだ。


私は一点に優れた教材に強く惹かれる。読みにくかったり野暮ったかったり、ときには独善的に感じるものでも、他の教材では代わりがきかないというものが大好きだ。こういう教材は広く使われる教材と組み合わせて上手に使えば大きな効果がある。

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はじめてしっくりきた教材

Marieさんのblog「Mandarin Note」で「はじめてしっくりきた教材」を学習者に問うている。

「はじめて」というのが肝心。優れた教材やどうしてもこれでなければという教材は学習の段階に応じてどんどん経験していく。

だが、「はじめてしっくりきた」教材はだれにでもあるような気がする。

学習を始めたときからいままで、学習者のblogや大学、出版社などのサイトからずいぶんと貴重な情報を得た。せめてもの恩返しにと私も書き込んでみた。みなさんもMarieさんの企画に反応して自分にとって大切な「あの教材」を知らせてみてはどうだろう。

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2006-05-09 コテコテ訳

外国語が表す心の中の理解は難しい。言葉を自国語に機械的に置き換えただけではわからないことがたくさんある。

「コテコテに訳してみる」と理解が深まっておもしろいのではないか。

He had an apple.
という英文を例にしよう。

彼はりんごを持っていた。

まあ、これでもいいのだが、コテコテに訳してみると、

まあ、りんごなんてものはこの世にたくさんあるんだけどネ、そのうちの何の変哲もない、あんたにもあたしにも特に関わりのない一つをネ、過去のとある一時点でネ、あの男の人が持っていたんだと。

an apple は「たくさん(いくつか)あるうちの不特定の一個」。
had は「過去のある一時点で持っていた」。

過去形の強力さは日本人学習者にはなかなかわからないところだ。起こったことを年表上の過去の一点に押し込めてしまう。

I believed you.(過去の一点では信じていた。今はどうだか。きっとちがう。)
の強烈さはここから出てくる。

中国語も基本の語彙こそコテコテでいきたいと思っている。

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2006-05-07 声調も常に練習

滑らかさは何とかなってきたが、こんどは声調が気になっている。
例を挙げてみよう。

占百分之三十九的人选择在饭店举行婚礼。
(初级汉语口语提高篇 P.108)

ここでは文意から饭店を比較的強く読むはずだと考えた。だが、手本は強弱よりは第四声を高い音で始めることで際立たせているようだ。連続する第四声を二つとも丁寧に発音している。音調は高いが強さはそれほどでもなかった。

高い音で始まる第一声・第四声にはつい力が入ってしまうときがあるので気をつけようと思う。

全18課中11課まで来ると録音教材の読む速さにも緩急が付いてくる。しっかり再現しようと努力するうちに自然な切れ目がわかるようになると感じている。

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参考書・イヤフォン

移動中に「中国語学習Q&A101」(相原茂他 大修館書店)を読んでいた。
「中国語入門Q&A101」・「中国語教室Q&A101」とで三部作になっている。

「教室」はまだ読んでいないが、「学習」は「入門」よりも語法に立ち入った話が多くなり、読んでいて楽しい。学習者の素直な問いに答えるのは難しいことだろうが、筆者が持てる力を振り絞って書いている姿に好感を覚える。相当に学習が進んだ人でも得ることは多いのではないかと感じた。


高解像度イヤフォン Etymotic ER-4S を使っている旨このblogに書いたことがある。外国語の学習にはなかなかのおすすめ品なのだが、高級品に見えない外観も特徴だ。価格が家庭争議の種になりやすいのではないか(1グラムあたり千円以上だ)。

このメーカーがiPod用に ER-6i を発売した。ER-4Sと同様、カナル式(canal=耳道に差し込む)イヤフォンなので遮音性は抜群で、解像度もiPodに付属のイヤフォンとは比較にならないくらい優れている。価格は(ER-4Sに比較すれば)だいぶ入手しやすい。こういった機材で中国語の子音を聞くと、
「なるほど、こういう音だったか」
と感心することもあるだろう(個人差が大きいので保証はしかねるが)。

音楽を聞いても、
「MP3って、意外と良い音だな」
と思うはずだ。

私は製造者や販売者と利害関係にないが、電車通勤や騒がしいカフェなどで集中して外国語を聞きたい人には勧めてまちがいないと思っている。

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書籍売却

書籍をお分けしたい。

1.「雨がホワホワ 中国語のある風景」 相原茂 現代書館 2,100円
2.「北京のスターバックスで怒られた話 中国語学エッセイ集」 相原茂 現代書館 1,890円
3.「セルフマスター 話す中国語 入門編>」 遠藤光暁+董燕 朝日出版社 3,360円 CD3枚完備
※ 価格は新品のもの。消費税共。

1.送料共 1,000円
2.送料共 1,000円
3.送料共 1,600円

本を先に送るので、品物に問題がなければ送金していただきたい。そうでなければ返送をお願いする。

購入を希望する方はメールにて。
(メールアドレスは当blogのプロフィールに記載している。)

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2006-05-02 生き生きと読もう

自分の声を録音して教材と比べると、何かが違う。
音の要素は正しいようだ。声調もだいじょうぶ。強弱アクセントも手本と同じだ。

それでは何が違うのか。

半年くらい前から課題だった一音節内の強弱アクセント(例:dui だと d だけが強すぎたりする)はだいぶ克服した。ところが、均一に声を出そうとしたためか、なんとなく間延びした読み方になってしまったようだ。

アクセントが付かないようにと変動を抑えた声の出し方で練習していたため、中国語本来の躍動までが失われてしまったらしい。

もっと元気に話すのではないかと思って手本を聞くと、不思議なことに急に生き生きと聞こえてくる。同じ録音を聞くのでも、学習者の気分によって感じることは大きく違うのだと思った。この推進力を再現するように読んでみたらとても良くなった。

手本の発音が大きな円だとすると、私の中国語は小円だ。一つの要素を改善すると涙滴型になってしまう。もう一つの要素を伸ばすとラグビーボールだ。三つ目の要素に気づいて練習するとおむすび型になる。こうして努力していると円がだんだん大きくなる。そんなふうに上達するのだと思う。

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