« 2007年3月 | トップページ | 2007年5月 »

2007年4月の8件の記事

2007-04-22 こりゃすごい

信頼できる研究者に発音を診断してもらいました。
だいたいできているけど、u がよろしくないとのこと。

唇を前に突き出すように、といろいろな本が書いていますが、舌が口の奥に引き込まれることも忘れてはいけません。引き込まれてどうなるかというと、舌の奥の上面が軟口蓋に近くなり、その隙間から呼気が通って音を出しているんですね。

神戸大学附属図書館デジタルアーカイブに決定的な資料がありました。見つけたときにはちょっと興奮してしまいました...。MRI断層写真なので、そういうのが苦手な方はリンク先を参照しないようご注意ください。

MRI動画による調音の中日対照データサンプル

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2007-04-21 安上がりで効果絶大

私がこの blog で繰り返し主張していることの一つに、

自分の声を録音して聞きましょう

ということがあります。

こんなに安上がりで役に立つことを試さないと、ずいぶん損をするように思います。

少し中国語に慣れてきたら、次のような方法もお勧めです。

1.新しい課題に取り掛かるときに、録音教材を聞く前に自分で読んで録音します。
2.そして、録音教材と自分の声の再生とを比べます。

この練習法は効きますね。自分の癖がはっきりとわかります。中国語の漢字はすべて同じように読むわけではなく、アクセント(声量の大小・時間の長短・声調の明瞭さ・全般的な声の高さ)が違います。声調や子音・母音ができていても、自然な強弱はなかなかできないものです。そして、中国語は日本語にくらべるとけっこう「ドライ」な言語なので、言い方によって意思疎通を図る面も多いのではないでしょうか。

「軽い・中くらい・重い」の三通りを意識すると自然な読み方ができてきます。

東外大言語モジュールの中国語発音モジュールに簡単にまとまっています。

「ネイティブな身の発音を身に付けるために」→2~4音節語句のストレスパターン

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2007-04-21 練習のヒント

たとえば教室で読んでいて教師に発音を訂正されるときがありますね。
すぐに直れば問題ない。そうでないときには、少し慎重に取り組んだほうがいいと思います。

「えいっ、えいっ、これでどうだ」
「不对」
「えっ、これでもないの? じゃ、これでは?」
「不对」

こういうときには基礎が怪しいはずです。いろいろ試してたまたま正しくなっても、結果として身に付きません。

一回で訂正できないとき(つまり、その音をしっかりと使いこなせないとき)には、次のようなことを試してみる必要があるでしょうね。

1.何がうまくできていないのかを分析
  声調が違うのか、子音なのか、母音なのか。

2.要素別にゆっくりと練習
  声調なら「アー」で極端に出してみる。子音や母音ならその音を含むおなじみの単語を発音して思い出す。音の連続が難しいのだったら、ABCD を AB BC CD で練習して、ABC BCD にしたり ABC CD に発展させたりする。

「ちからまかせ」に練習するのはダメです。普通に言おうとしてひっかかってしまうのですから、普通の言い方で練習しても直りません。

難しい箇所では声を大きくしたり、極端に小さくすると不思議と注意力が高まってうまくいったりします。自分の声を発音しながら自分で聞くように意識すると効果があるときもあります。

あの手この手で練習する柔軟な発想があると、練習も楽しく、身に付くものも多いと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007-04-14 表記システム

「中国語の i の発音は3通りあります」
教科書で、教室で何回となく繰り返されてきたこの説明。

これは厳密に言うと話が違います。
まったく違う三種類の母音をピンインで表記するために便宜上 i の字を使ったにすぎません。

まず音がある。それをどう表記するかの問題です。

i の字を三通りに読むのではなくて、三通りの音を i と表記しているのです。そして、子音(声母)との組み合わせでどの音かが決まっているので混同することはありません。

同じような話ですが、
「ui の音にはかすかに e のような音が含まれている」
というのも、そのような音を ui と表記すると決めたからそうなっただけでしょう。

ピンインは表記システムであることを頭の片隅に置いて学習するのも助けになると思います。

日本語にも似たようなことがありますね。助詞「は」の発音は「わ」ですし、「を」と「お」とは同じ音です。ちょっと前までは「蝶々」は「てふてふ」と表記していました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

発音教材について

すぐれた発音教本はいろいろあるのですけど、重要な点をすべて記載したものはなかなか見つからないようです。

私の限られた経験でも、
・i の音については「女は中国語でよみがえる2」*1
・e の音については「中国語発音学習教材」*2
・そり舌音については「東外大言語モジュール」
・母音の声門閉鎖については「東外大言語モジュール」・「中国語発音学習教材」・「女は中国語でよみがえる2」
・複合母音については「対日漢語語音教程」*3
・音節の連続による強弱・声調については「東外大言語モジュール」
・ng の音については「クサカ教授の発音"徹底"トレーニング」*4
の説明がいちばんわかりやすいものでした。

初歩から上級までを包括した教材がない以上、どのように学習材料を切り替えていくかも重要な点ではないでしょうか。


*1 佐藤嘉江子 はまの出版
*2 明治大学 加藤徹准教授のウェブサイト
*3 续三义 北京語言文化大学出版社
*4 関西大学 日下恒夫教授 月刊「中国語ジャーナル」2004-4~2004-12

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007-04-14 発音学習をはじめるなら

一年の中でも新しいことが始まることが多いこの時期、中国語学習を始めようという方もいらっしゃると思います。

中国語は発音が難しいといいますが、「他の外国語と比べて」難しいわけではありません(私は英語の発音のほうが難しいと考えています)。

おそらく漢字を使うので学習しやすそうに見えるけど、音が日本語とまったく違うので
「中国語の発音は難しい」
とか
「発音ができるようになればなかなかのもの」
と言われるようになったのではないでしょうか。

すぐれた指導者に従って正しく学習すれば、意思疎通に間に合う発音はそれほど大きな苦労をせずに身に付けることができます(必要な労力については個人差がかなり大きいですが)。


では、効果的な指導者とはどのようなものなのでしょうか。

すでに多くの教育者・研究者が発表しているように、中国語を母語としているだけでは日本人に発音を教えることはまず不可能です(日本語が達者だとしても)。発音の指導には少なくとも次のような視点が必要でしょう。
・中国語の音が日本語の音とどう違うかを説明する
・中国語では発声器官の使い方が日本語とどう違うかを説明する
・学習者に合わせた練習方法をその場で考案する

有名な中国語研究者だから良い発音の教本を著せるとはかぎりません。極端に言うと、文法など知らなくても優秀な発音教師であるということもありえます。日本人にとって中国語発音の何がどう難しいのかを理解した教師が増えることを願っています。

恒例ですが、私が特に参考になると思う資料を挙げておきます。いずれも市販の教材をしのぐ内容だと自信をもっておすすめできると考えています。
東外大言語モジュール
中国語発音学習教材
中国語発音塾
デンさんの広東語相談室

最後の「デンさんの広東語相談室」の「ネイティブの何処が有り難いのか」・「発音は何故完璧にならないのか」は少々癖のある文章かもしれませんが、外国語を学習する労力をいとわないならこのくらい骨のある主張も読んでおくと参考になるだろうと思います。

※ それぞれのサイトの著者および運営団体と私とは利害関係にありません。また、私の記事はリンク先サイトに紹介されている商品・サービスを勧めるものではないことを申し添えておきます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

いけるじゃないですか、現代漢語詞典

通勤電車の中で電子辞書を使っていたとき、操作を誤って「現代漢語詞典」に飛んでしまいました。

そうすると...

けっこう読めるではないですか。語義や例文にはあまり難しい字が出てこないのかもしれません。そして、文は簡明ですから学習材料としてもよさそうです。

コンピュータ上で動く中国語環境ソフト「Chinese Writer 9」 に中国語辞典(いわゆる中中辞典)がないのがかなり残念です...。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007-04-08 発音重視の学習をすると

中国語では発音が大切(どの言語でもそのはずですが)と多くの入門書に書いてあったし、英語を使う上で最後の難関が書くことと並んで聞くことなのが判明したので、発音学習にはいろいろと工夫をして時間もかけました。

その結果どうなったかというと...

端正な普通語なら、ピンインでどんどん書き取ることができるようになりつつあります。早口の口語だと音の省略などがあって手が出ませんが、教材や全国ニュースならまずだいじょうぶ。しかし、ピンインから漢字にすることができません。語彙数がまったく足りないんです。

文字にできないというのは、次の二通りがありますね。
1.文字そのものを知らない
2.知っている文字が組み合わさって句になっているが、その句を知らない

2.は、たとえば「承认」といった句です。cheng も ren もわかるんですが、この二つを組み合わせて使うというのがわからない。


語彙はとっさに使えてこそ意味があると思っているので、語彙の詰め込みはいまのところするつもりはありません(読むためや検定試験には有効かもしれませんが)。

学習を始めたころには、出会うものすべてが「新出単語」だったわけですが、単語を記憶するという意識はなかったはず。単語も文の中で覚えていったわけです。もう少しの間この路線を試してみましょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年3月 | トップページ | 2007年5月 »