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2011-01-31 自信を持っておすすめする本(2)

このブログ記事「自信を持っておすすめする本」には会話や文法の本はあまり登場しない予定です。私の知らない良い物がたくさんあると思いますので。

今回自信をもっておすすめするのは
脱・日本語なまり―英語(+α)実践音声学」(神山孝夫。大阪大学出版会)

主に英語の発音を例に出していますが、日本語発音の特色がよくわかる本です。中国語の発音がなぜ難しいのかについて気づくことがたくさんあり、もっと早く出会っていればよかったと思っています。

外国語の習得は、相当程度「母語との戦い」であるように思います。日本語の特徴は深く深く私たちにしみこんでいて、意識すらしないのに学国語を身につけるときに「悪さ」をします。

この本を生かすような中国語発音指導が実現したらすばらしいでしょうね。

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コメント

よさそうな本ですね。
中国語の発音もいろいろ本が出ていますが、似たり寄ったりで、満足のいく解説をしているものがありません。「伝統的日本式中国語発音教授法」というものがあるかのようです。母音はほぼ日本語の代用、口の中の形をどうするか(調音位置)に言及しない、単音節レベルに終始する等・・・

(おそらく)類書なら、私は「改訂 音声学入門(小泉保)」をおすすめしたいです。
http://www.amazon.co.jp/dp/4475018633

投稿: chstd | 2011.01.31 21:05

>「伝統的日本式中国語発音教授法」
chstdさんのおっしゃるとおりだと思います。

発音の本は本当にどれも同じようなことを書いてありますね。いろいろと習ったり試したりしたら、本のとおりではとうてい効率的な学習ができないと思うようになりました。

例にあげていただいた音声学の本、おそらく私が挙げた本よりも(中国語に関しては)優れているのではないかと思います(読んではいないのですが)。

投稿: Shira | 2011.02.02 23:30

"脱・日本語なまり"を読み終えましたが、私の場合、Chicago, cars, cards を間違って発音していたことがわかりました。がっくり。英語も中国語に負けないくらい腹式呼吸を要する言語であることが再認識できました。良書の紹介に感謝します。

また、Shiraさんが勧めていたテープレコーダーで自分の声を録音して確認する学習法も実践していますが、効果は絶大ですね。声調の確認に特に大きな効果があります。

投稿: shushu | 2011.02.15 21:53

shushuさん、「拾い物」があったようでなによりです。

英語の語尾の s や z を閉鎖から始める日本人はけっこう多いように思います。あ、これは中国語についても同様ですね。

自分の声を録音するのは本当に手軽で必ず何らかの成果がある方法なのですが、いろいろと理由をつけたり面倒がったりして試す人が少ないのが残念というか惜しいというかですね。

「自分の声を聞いてもそれを正しく判断できないから」
とおっしゃる人が多いのですが、これは真理の半分だけだと思うんです。発音するときには何らかの「意図」(こんな音にしよう)があるわけで、自分の声の録音を聞くと意図と現実との差異には気づくはずです。

shushuさんは「絶大」と感じていらっしゃるので、釈迦に説法でした~。

投稿: Shira | 2011.02.15 22:56

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